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2013/09/22 (Sun) どうも、吸血鬼です。(2)

続きですー。
思いついた端から書いているので、ストーリーも何もありません。
なのでいつにも増して頭の悪いかんじですが、それでも何でもOKOK!という方は続きからどうぞ。
しばらくこんな調子でのらくらと書いていきたいと思いますー




目覚めると、俺は自宅のベッドに寝転がっていた。
安物のパイプベッドはいつも通りの寝心地の悪さで、視界の端にちらりと映るのは、いったいいつから干したものだったか、カーテンレールにだらしなくぶら下がった洗濯物だ。
机代わりの折り畳みテーブルには大学の教科書やノートが無造作に積まれ、フローリングの床には空になったペットボトルや脱ぎ捨てたままの着替えが散らばっている。
そんな雑然とした室内は間違いなく男子大学生の一人暮らしであり、間違えるわけもない自分の部屋だ。
俺、ミハエル・ブランはベッドに仰向いたまま、学生向けワンルームの白々とチープな天井を眺めたまま、夕べの出来事を反芻する。

バイトの帰り、謎の美人に声をかけられたこと。
その美人が何故だか突然俺の腕に飛び込んできて(!)かなり積極的だったこと。
思い出すだけで顔がにやけてしまいそうな、美味しすぎるシチュエーションだったが・・・あれはいったい、何だったんだろう。

(もしかして、夢でも見たのかな。そんなに溜まってるのか、俺は)

考えれば考えるほど、不可解すぎる出来事だった。
美人の抱き心地まで記憶にあるというのに、肝心のその後の展開はさっぱり覚えていない。
あれからどうやって自宅まで帰りついたのか、こうして部屋に寝ている以上は自力で歩いて帰ったのだろうが、その辺りはひどく曖昧だ。
どうして何も覚えていないのだろう。
ほのかに甘くて切ないような、あの髪の匂いさえ思い出せる気がするというのに。

(ちえ。どうせなら、最後まで夢見させてくれよな)

やっぱりあれは、夢なんだ。
さしずめ、夏の終わりが見せた夢というやつか。
そう思い、俺はふてくされた気分で二度寝をしけこもうとした。
ゴロリと寝返りをうち、晴れない頭のままで再び目を瞑った、ちょうどその時。

「ただいまー」

ガチャリと遠慮のない玄関扉の開閉音に、耳馴染みのいい涼やかな声音。
それらはなんだか妙に堂々としているように聞こえてしまい、俺は一瞬ひどく呆けた。
ええと、俺は今日誰かを招く約束なんかしていたんだったか。
姉さんか、大学の友達か・・・それとも、適当に親しくなった大人のオネエサンあたりと、無意識に約束でもしていたんだろうか?

(いやいやいや、してない、してないぞそんな約束!おまけに何なんだ、『ただいま』ってのは!人の家に勝手に入るなんて無礼な奴、俺の周りにはいないはずだ!)

ベッドの上、呆然と身を起こした俺は、ようやく頭が回転しだした。
すわ侵入者、泥棒か不審者かと、寝起きながらもどうにか危機感がえっちらおっちらと込み上げてきたのだったが。

「あ、やっと起きたか。よく寝てたな、何か食うか?」
「・・・・っななななな、な、何、あんた、昨夜のっ!?」
「そうそう、お前の鍵とか財布とか借りたから。悪いな、残金ほとんどなくなった」
「あ、それ俺の財布!なんで、あんた、人の、勝手に・・・!」

驚きと衝撃と、それから混乱と困惑と。
怒りという感情がやって来るのはそれからずいぶん後のことで、俺はただひたすらに戸惑っていた。
俺の日常、ささやかながらも俺という個人の城であるこのワンルームの(もちろん賃貸なわけなのだが、気分の問題だ、気分の)これまたささやかすぎるほどに狭苦しい玄関に立つその人、すらりとした立ち姿が何故だか目を離せないその人は、そんな俺の日常空間の中でまるで異質の存在だった。
人形のように整った顔、細身の完璧なプロポーション、艶やかな長い髪。
そのあまりの美貌に見惚れかけ、俺はうっかりその言葉の意味を聞き逃すところだった。
・・・人の鍵と財布を、本人に無断で借りるというのは、もしかしなくても犯罪なのではないか。
あげく赤の他人の家に上がりこんで、だというのに、悪びれた様子の欠片も、遠慮の態度の欠片もない。
こんなありえないシチュエーションに、ありえないくらいに堂々とした顔でそこに突っ立っているその人、男なのか女なのか、いまいち判然としないほどの美貌の主は・・・それはもう、人生で二度とお目にかかれないような絶世の美人なのであって。

「夢じゃ・・・なかったのか・・・?」

思わず呟いた俺に、昨夜の謎の美人は、コンビニ袋を片手ににやりと笑ってみせるのだった。

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