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2013/03/31 (Sun) オトナノテスト

右京小説に、打ちのめされました・・・。
神はやはり神でした。
というか、右京先生は姫を好きすぎると思うんです。
どのヒロインより、どの歌姫よりもその美貌を褒め称えられるパイロット、プライスレス。
思いがけないミハアルシーンには、もういっそ、自分が幻でも見ているのかと思ってしまいました。

とまあそれはさておき、今回の話は最近耳にした『マシュマロ実験』なる研究から思いついたアホ話です。
なんだか可愛らしい実験だなあ、と思ったはずがこんなことになり下がりました。
個人的には4歳児姫はきちんと「待て」が出来るし、4歳児ミハは「待て」をしてたらお隣のクランちゃんに食べられてベソベソ、という展開だと思うのであります。




※マシュマロ実験とは:1972年、スタンフォード大学にて実施された実験。調査方法は学内付属の幼稚園児186名を対象に「このマシュマロを食べるのを15分我慢できたらもう一つマシュマロをあげよう」と言い渡し、その反応を見るというもの。子ども時代の自制心と、将来の社会的成果の関連性を目的に調査された。


***


「ふうん、興味深い実験ですね。これって大人でも出来そうじゃないですか、ミシェル先輩」
「馬鹿言うなよ、ルカ。何だって大の大人がマシュマロなんか」
「違いますよ、先輩。マシュマロっていうのはただの『大好物』の例えにすぎません。つまりこの実験を大人に適用する場合は、その被験者に応じた対象物を用意する必要があるわけです。だからつまり、ミシェル先輩の場合は・・・」

ルカはそこで、考えるように口を閉ざした。
首を傾げる後輩を見下ろし、ミハエルは小さな息を吐く。
実験好きのルカには悪いが、ミハエルは自制心には自信がある。
常時冷静でなくては、スナイパーなど勤まらないのだ。

(我慢出来ないほどの大好物、ねえ。ちょっと思い当たらないな。酒だろうが甘いものだろうが、よっぽど腹が減ってりゃ別だけど、我慢出来ないなんてことがあるわけないだろ)

ものの道理の分からない子供と大人は違うのだ。
理性ある大人たるもの、待てと言われれば、いくらだって待ってみせる。
そうに決まっているじゃないかとミハエルが堂々構えていると、ようやくルカが口を開いた。
やっと思い至りましたよと、自信満々な顔つきで。

「それじゃミシェル先輩、実験です。先輩の前に、アルト先輩がいるとしますね。15分、アルト先輩に触らずに我慢出来ますか?」
「ル・・・ルカ、お前なあ・・・!」

その言葉に、ミハエルは思わずがっくりと肩を落とした。
そりゃあアルトは間違いなくミハエルの大好物には違いない、違いないが・・・今ここでその名前を出すか、普通?

(ルカめ、いったい俺と姫を何だと思っていやがる)

本人に聞けばまず速攻で「銀河一のバカップルだと思ってますが」と返ってきそうなことを思いつつ、ミハエルはどうにか気を取り直した。
無駄にハンサムな顔をきりりと引き締めて、可愛い後輩に向きなおる。

「馬鹿にすんなよ、ルカ。いくらなんでも、それくらい我慢出来ないわけがないだろ。俺たちが何年一緒に暮らしてると思ってる」

実際にはいつでもどこでもアルトにさわっていたい本音は隠し、ミハエルはそんなことを言う。
しかし敏い後輩は、ミハエルの強がりなどとっくにお見通しだ。
大きな瞳を瞬かせ、にっこり笑ってあとを続けた。

「うーん、なるほど。それじゃ先輩、そのアルト先輩がお風呂上がりだったらどうです?」
「・・・風呂上がり、だと?湯上がり姫設定か?」
「そうです、そうです。湯上がりで髪も洗いざらして、頬なんかちょっとピンクです。それでも触らずにいられますか?」
「くっ・・・い、いや、いくら何でもそれくらいは・・・」

ルカはさもにこにこと、可愛らしいほどの微笑みを浮かべながら、案外とんでもないことを言う。
思わずリアルに妄想した『湯上がり姫』にじわじわと追い詰められるミハエルだったが、いったんエンジンのかかったルカは留まるところを知らない。
妄想を振り払うように頭を振るミハエルを見上げ、とっておきのだめ押しを突きつける。

「案外頑張りますね、先輩。それじゃあそのアルト先輩が、ミシェル先輩のシャツを着てたらどうですか?パジャマ代わりに先輩のシャツを一枚さらっと羽織って、あ、もちろんその下は何にも履かないんですよ。いわゆる『彼氏シャツ』ってやつです。どうです先輩、これでもアルト先輩に触らずに・・・」
「や、やめろルカ!それ以上言うな!まさか姫がそんな、全裸の上に俺のシャツを一枚羽織ったミニスカワンピ状態な上にシャツが薄かったせいでほんのり肌色が透けて見えて、おまけに体育座りなんかするもんだからあの白くて柔らかい太ももはおろかその付け根から奥の禁断の隙間までが見えそうで見えないチラリズム全開のくせに本人は全然無自覚で、あろうことかそのポージングのまま俺のことを誘うみたいな上目遣いで見つめたりして、仕舞いにはうっかり見下ろしたら胸元が無防備すぎて綺麗な鎖骨のラインからピンクの胸まで覗けたり、あまつさえ散々見せ付けた挙げ句にそれに気付いて恥ずかしそうな顔でシャツの裾を引っ張ったり「見んなよ」って拗ねてみせるだとか、まさかそんな夢のようなことがーーー!」
「い・・・いえ、誰もそこまで言ってませんけど・・・」

まくしたてるミハエルに、さすがのルカも少し引く。
だがそんな後輩に構うことはなく、ミハエルはその場で頭を抱えてうずくまった。
どうやら自分で言った『彼氏シャツアルト』妄想に興奮が収まらないらしい。

(・・・こりゃあ、15分どころじゃないな)

伊達にミハエルと長い付き合いではないルカには、その思考回路が手に取るように分かってしまった。
間違いない、ミハエルはそんなアルトを前にしたら、一秒の躊躇もなく飛びかかるだろう。
ありありと頭に描けるそんな想像に、ルカは思わず苦笑いだ。
だがしかし、それで終わってはこの実験の意味などないもので。

「ミシェル先輩ってば、最後まで聞いて下さいよ。『そのとっても美味しそうなアルト先輩に手を出さなかったら、アルト先輩をもう1人プレゼントします』って言われたら、ミシェル先輩は我慢出来ますか?」
「ひ、姫が2人?何だその設定、贅沢すぎるだろ!アルト姫が2人なんて、そんな、そんなの・・・俺はどうやって2人同時に満足させたらいいんだ!?どっちか片方なんて選べない!」
「いや先輩、だからそういう話ではなくってですね・・・」

呆れて呟くルカだったが、もちろんそんなものがミハエルの耳に届くわけがない。
すっかり自分の世界に行ってしまったミハエルを生ぬるい瞳で眺めつつ、ルカは1人、(実験失敗)と呟くのだった。


*****


そしてその夜、2人の愛の巣では。

「なあ姫、頼むからこれを着てくれないか」
「んだよ、お前のシャツじゃないか。・・・おい、俺の服はどうした?部屋着も何も見当たらないんだが」
「それがうっかり全部洗濯しちまってさ。だからこれでも着てくれよ、パジャマ代わりにして構わないから」
「ふうん?そこまで言うなら・・・おいミシェル、ところで下はどうするんだ。脚丸出しで、みっともないだろ」
「!!!いや、下はいいんだ!下はそのまま、是非そのままで体育座りをしてくれないか!?脚を抱えて、小首を傾げて、そんでもってはにかむみたいな上目遣いで!」
「ミ・・・ミシェル?お前、目が怖い・・・」

鼻息の荒いミハエルに、アルト(彼氏シャツ仕様)は完全なドン引き状態だ。
しかしいくらアルトの腰が引けていようとも、ここまで盛り上がったミハエルのテンションが下がるわけがない。
昼日中から続いた妄想の具現化を前にして、空とベッドのスナイパーは早くもスタンバイ完了、連射準備も万全なのだ。
身の危険を感じて後ずさるアルトの逃げ場を封じ、目にも止まらぬ速さで抱きかかえてベッドルームに飛び込むくらいは朝飯前のこと。
冷静沈着が売りのスナイパーの理性を狂わせるのは、銀河ただ1人のお姫様の専売特許なのだから。

「やっぱり姫は1人でいいや。姫が2人も3人もいたんじゃ、俺の身がもたないし」
「な・・・何言ってんだ、ミシェル?」
「いいや、それはこっちの話。姫は気にせず、こっちに集中してくれよ」
「やっ、離・・・っ!」

その夜がひときわ熱く長い夜になったのは当然のこと。
そしてアルトがやたらと脚にまとわりつくミハエルを振り払うのを諦め、窮屈な体勢のままようやく眠ることが出来たのは、もうほとんど夜が明ける頃のことだった。


*****


そして翌日。

「ルカ、俺は分かったぜ。やっぱり姫は1人でいいんだ、下手に2人も3人もいたんじゃ、危なっかしくて目が離せないし」
「そうでしょうとも。でも、間違ってもそういう実験じゃなかったと思うんですけどね」
「ん、そうだったか?そういや何でこういう話になったんだっけ?」
「いえ、もういいんです・・・もう分かりましたから・・・」

そう、ルカは分かっていた。
分かっているのだ。
今日のミハエルが妙にすっきりと晴れやかに、溌剌とした顔をしている理由など・・・伊達に長い付き合いではない、まして昨日あんな会話をしたばかりで・・・何事にも敏いルカには、もうすっかりお見通しだ。
晴れ晴れと明るいミハエルの影には、きっと間違いなくだるそうに疲れ切ったアルトの姿があるはずで・・・銀河一のバカップルを身近に見続けてきたルカにとっては、それはもう疑いようのない事実であって。

(ああアルト先輩、ごめんなさい。僕が余計なことを言ったばっかりに)

アルトの身の苦労を思い、ルカは心の中で深く謝罪するのだった。

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