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2013/01/13 (Sun) 続・なぜか君だけはわかってくれない

新年早々、お友達のカノさんからいただきましたー!
エロコメミハアル、第3弾です。
こういうテイストが好きな彼女はまさしく類が呼んだ友なのでしょう。
いや、光栄です。
変態姫もかわいいなあvそんな姫にされるがままのミハもかわいいなあ・・・v

というわけで、わが道を行くプレイ大好き姫と、完全に腰が引けているミハなエロコメです。
そんなミハアルでもどんとこい!という方は続きからどうぞ。

ちなみにカノさん曰く、「ミハはこの後念入りな演技指導をされる」とのことです。
ふふふ、不幸・・・。




そのいかがわしい品物が所狭しと並べられた薄暗い店内は、蛍光ピンクの照明といい、ガラスのドアや壁ににべたべた貼られた、怪しい玩具やAV女優のポスターといい、以前訪れたときと何も変わりがなかった。
目に入る一切をぐるりと見るともなしに見て、ミハエルは大きくため息を漏らした。
出かけたときの高揚はすっかり消えていた。
めざとく聞きつけて振り返るお姫様は相も変わらず場違いに美しいが、メーターの下限を大きく下回ったミハエルの気持ちを盛り上げてはくれなかった。

「何なんだよ。さっきからわざとらしい奴だな」
「姫が休みの日に付き合えって言うからデートかと思ったら、またここ……」
「悪かったなあ!ちょっと気になるのがあったんだよ!」

ミハエルがため息をつくのも無理はない。
二人が付き合い始めてからというものの、少ないSMSの休日は全て部屋に籠もりきりなのだ。
何をしているかは今更説明の必要がないと思うが、いい加減周囲からの視線が痛い。
不規則なシフトの隊員たちの睡眠を守るため、構造上防音はしっかりしていて隣の音は聞こえないから、お姫様のあられもない声が外には漏れたということはないと確信しているが、お姫様は事後の色気がだだ漏れ状態で、ミハエルが止める間もなく、ふらりとシャワーを浴びに行ってしまったりする。
シャワーやトイレ、食堂、ランドリーといった生活空間の多くが共用スペースなので、すべてを隠すことは難しい。
でもそれは最初から予測されたことではあった。
ミハエルとお姫様の関係はあっという間に知れ渡ってしまった。
しかし、どういったわけだか、後輩が男同士でくっついたという一大スキャンダルと過言じゃない話が、猥雑なSMSの中でネタにされることはなく、慎重に避けられている感さえあるのである。
ミハエルは自分のことはともかく、お姫様を野卑なからかいや好奇の目から守る覚悟をしていたが、すっかり肩すかしをくらった。
それは根拠がない話ではない。

お姫様が寝ていることを確認して、ミハエルがシーツやタオルの洗濯に行った(それらがいくらあっても足りない理由は自明だ)その隙に、お姫様がシャワーに行ってしまったときのことだ。
それまでミハエルが誰もいないときを見計らってお姫様をシャワー室に連れて行っていたのだが、運悪く居合わせた男たちは、シャワー室で脱ぎかけたお姫様の前から、蜘蛛の子を散らすように逃げ出したらしい。
ミハエルがたどり着いたときのシャワー室には、シャツを手に持ったお姫様がぽつんと一人脱衣場で立ち尽くしていた。
上半身には所有印も露わに、肌をピンクに染めたお姫様はどうしようもなかった。

「皆いきなり用があるって……、おい、出撃要請なかったはずだよな?」

何もわかっていない様子で見当違いのことを口にするお姫様の白くて細い首筋に、無我夢中で噛み跡をつけた数十分前の自分を、ミハエルは胸の中で盛大に罵った。
さらにどうしようもなかったであろう不運な連中を思うとミハエルはため息をつくしかなく、後で周りからせっつかれ、ミハエルを呼び出したオズマが、何で俺が、とわかりやすく顔に書いた渋面で、「何とかしろ!」と極めて大雑把にミハエルに命じた。
おとなしく「ハイ」と応じたものの、夜は大概、宿舎待機だ。
外泊もなかなかできず、宛がわれた二人部屋に引っ込んで長い時間を二人で過ごすしかない、ともなれば学生らしく勉強でもして、その後何がどうなるか、自ずと結論は明らかだ。

お姫様本人には誰も直接注意はできなかった。
ミハエルが話題に上ったとき、お姫様の年相応のあどけない表情に一瞬だけよぎるふわんとした笑みとか、僅かに潤む瞳とか、かすかに染まる頬とか、そういった僅かなものだけで、、普段はもう少し控えたほうがいいくらいにあけすけな同僚たちも、他人のプライベートに単刀直入に切り込むことで定評があるお姉様方も、一番近いところにいるにも関わらず二人の関係に興味が薄いオズマでさえも、思わず口をつぐんでしまったのだ。
普通に接すれば顔かたちが異常に綺麗なだけの新入りにすぎないお姫様が、ときたま見せる破壊力を持った清楚と淫猥が入り交じった色艶の片鱗は、海千山千のSMSの猛者たちを一斉に黙らせるだけの威力を持っていた。
ミハエルを羨ましがる目もあったけれど、どうもお姫様は手に負えないものであるらしい、ということは一目見ればわかった。
遠巻きに見守られている気分と言えばいいのか、恋に浮かれたお姫様はさておき、ミハエルだけはちくちくと刺すような居心地の悪さを味わっていた。

ミハエルにとってはお姫様の美しさは禁忌でも聖域ではなく、一生添い遂げるつもりの可愛くて誠実な恋人である。
からかわれることなく過ごせるのも、煩わしさがないとポジティブに考えられないこともない。
しかし、ベッドで仲良くなるのは楽しいが、切実に、このままでは二人して中毒患者である。
たまには、映画に行くとか、買い物するとか、外食するとか、遊園地に行くとか、ライブを聴きに行くとか、落語を聴きに行くとか、バッティングセンターに行くとか、うろうろ公園を散歩するとか、釣りをするとか、海とか山とか湖とか池とか、とにかくどこでも何でもいい、外に出て過ごす必要性をミハエルは痛切に感じていたのだ。

外出先が、こんないかがわしい店だとしても。

「昨日通販サイト見てたんだからそのとき言えよ!つうかこの店のサイトだったろ!?」

いかがわしいだけでなく、ご来店になれない向きのため、商売熱心なことにちゃんと通販にも力を入れているのである。いっそ精密射撃で粉々にしてやりたい。
お姫様は恥ずかしそうに長い髪の毛先をいじり回していた。
はにかむ姿が異常に可愛い。

「や、だってちゃんと実物見たいって言うか……」
「ハー……。んで?何欲しいの?」
「エネマグラ」
「………了解」

ミハエルには、すでに恋人の前立腺の更なる開発の必要性は露とも感じられなかったが、長い沈黙の後に強い意志でそれだけ答えた。
また益にもならない説得をする必要性だけは強く感じたが、店の入り口でやることでもない。

「な、何だよ!引いてんのかよ!」
「いやさぁ……姫、俺がいんのに何で今更一人えっち用の玩具の必要なの?毎日ヤってんだから必要ないだろ?」
「お前がいてもいなくても、玩具は玩具だろ?」
「あー……そう。はいはい。じゃーさくっと買って帰りますかー」
「ミシェル!何で今日はそんなに投げやりなんだよ!」
「前もそんなに俺乗り気じゃなかっただろーが……」

ため息をつくミハエルにお姫様はぎゃんぎゃんと不満を漏らしたが、腰を抱くと途端に大人しくなった。密着するのは嬉しいらしく、愛らしくはにかんでいる。
せっかくなら錆びた遊具しかないそこらの公園でも構わない、怪しいピンクの蛍光灯の下ではなく、日光の下でこの笑みを存分に見たかった。
見たかったが、ここまで来てしまったら仕方ない。
むしろ速やかに用事を済ませ、池でアヒルさんボートを漕ぐようなさわやかなデートに繰り出すべきだ。
そうだ、そうしよう。いつまでもくよくよしていても仕方ない。
ミハエルは頭を切り換えた。

2度目の来店となるともの珍しさも薄れ、もたつくこともなくエネマグラをさっくりと購入すると、ミハエルはお姫様を店から追い出しに掛かろうとしたが、こういうときに限って物事はうまく進まない。
店の入り口付近にポスターがベタベタ貼られて目立たなかったエレベーターを見つけ、お姫様が声を上げる。

「ミシェル!ここの最上階、行ったことない」
「そう……だったっけ……?」

一縷の望みを掛けたが、エレベーターは壊れたりはしていなかった。
ミハエルを見上げる瞳はキラキラしている。こうなったら、ミハエルにお姫様は止められない。
やはりベタベタと露出度の高いポスター満載のエレベーターに運ばれた先に広がっていたのは、天井まで埋め尽くされた服だった。
ただし、外に着ていけるものはほとんどなく、素材感は全体的にチープである。
各種制服、メイド、どこをどうやったら装着できるのか皆目見当も付かない水着、下着としての意味が不明な腰の下にまとわりつく紐のような何か、ざっと見回してミハエルは何となく安心した。女装プレイはしたことなかったが、今までのお姫様からの提案を考えると至極真っ当な趣味に思えた。
女装したお姫様をどうこうするのは、ミハエルとしても楽しい想像だったのでほっとする。
ちらほらいる客も基本的にカップル連れで、べたべたしつつ女性がやだーなど言っては連れの男と腕を絡め合って楽しそうに選んでいる。
自分たちもきっと外見だけなら同じように楽しくデートしている風に見えているだろう。
青空の下でのさわやかデートはお預けでも、喜んでもらえているならそれでいいような気もしてきた。
お姫様が見たことがないほど喜々として突入していったのは男性用のコーナーである。
お姫様は真剣な顔で衣装を選んでいるが、お姫様は背は男性として普通サイズでも幅があまりないので女性用の大きめサイズでも問題ないように思えたが、男としてのプライドを傷つける気がして、ミハエルはどう指摘するか言いあぐねていた。

「姫なら何でも似合うって決まってるけど、サイズがちょっと大きいんじゃない?」
「ミハエル」

お姫様の硬質な声にやはり気に触ったかとミハエルがびくびくとする。どうシミュレーションしても割とストレートに言い方になったので諦めたのだ。
両手に目がちかちかするようなど派手な衣装を抱え込んでお姫様が振り返る。
眉を寄せる真面目な顔もやはり美しかったが、慣れることのないおなじみの嫌な予感がミハエルに見とれることを許さなかった。

「別に俺が着るわけじゃねぇし」
「何?」
「だから俺は着ない。大体、俺が女装して、今更何が楽しいんだ?」
「は?」

ミハエルが固まった。お姫様の言うことが全く理解できずに聞き返す。
飲み込みが悪い子供を見るような視線だが、ミハエルは思った。俺は悪くない。

「だから、これは、お前が着るの」

それこそ子供に言い聞かせるようにゆっくり優しくお姫様は言った。

「だって、俺が女装したって女にしか見えないだろ?そんなことぐらいさすがに言われなくても分かってる」
「いや、俺が着たら変な趣味がある男にしか見えないだろ!着てどうするんだよ!」
「着たままするに決まってるだろ。こんな店に来て何言ってるんだ?」

ごく当たり前に答えるお姫様に絶望し、ミハエルは冷や汗を浮かべながら微笑みかけた。
今まで落ちない女性はいなかったと豪語出来る微笑みであるが、今回は不発を確信していたけれども他に武器はないので仕方なかった。
お姫様相手に切れて帰るなんて土台無理だ。
こんな場所にお姫様を一人で置いて帰るなんて出来るわけがない。
喜んでイエスマンをやってきたツケが今頃回ってきただけだが、それでもどうしても「着たくないし、着ない」という拒否の言葉だけはミハエルの喉から出てこなかった。
嫌と言えば聞かないお姫様ではないが、絶対しょんぼりするに決まっているので、ミハエルは悲しい顔をさせるぐらいならいっそと思ってしまうのだ。
悪循環の自業自得である。

「姫は外見を誉められるの嫌がるけど、姫が着たほうが絶対美人だろ?俺がミニスカート履いて何も楽しくないだろ?」
「すっごく楽しいけど」

ミハエルの絶体絶命の窮地を簡単に切り捨てると、お姫様は選別作業に戻ってしまった。

「なー、ナースがいいか?それとも昔懐かしミニスカポリス?レースクイーンより制服がいいんだ俺」
「姫、俺の話聞いてる?」
「聞いてる聞いてる。お前絶対似合うと思う。俺だけのお前じゃなかったら絶対に見せびらかすのに。早く着せたいよ。あ、新統合軍の制服もある。ぺらっぺらだけど」

ミハエルの退路は断たれた。
お姫様が所々に殺し文句を挟んでくるので、ミハエルの感情は上がったり下がったりで忙しない。ミハエルの死刑台への道は着々と進んでいたので、現実を見ないふりをしていただけとも言う。

「すげー!全部お前のサイズあるぞ!あ、下着もある。わ、ブラまであるのか……うん、せっかくだからフルセットでいくか……。パンストは黒でガーターだよな。薄手の奴な!メイク道具足りたっけ?俺とミシェルじゃ全然似合う色が違うし、借りるか……、いっそ買うか。よし帰りメイク道具も買おう。早く帰ろうなミシェル!」

ミハエルに言葉を一切挟ませず、語尾にすべてハートマークをつけたお姫様は、ペラペラの光沢素材の新統合軍の制服と言っては語弊があるスカートの短いソレと毒々しい色合いのレースとフリルの下着一揃え(メンズ)を抱え、「ここは俺が持つから」と男らしく宣言してレジへ去っていった。

ミハエルは熱くなった目頭を思わず押さえたが、誰も助けてくれないことは分かっていた。
溜まったツケに利子を付けて返す刻限は着々と迫っている。
せめて画像だけは残されないようにしよう……とミハエルは涙を拭いて悲壮な決意を固めた。



おしまい

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